「悩みの分析と解消法(4章、文庫版p58-)」
自分の部屋に直行してタイプライターに向かった。そして、こう打ちつけた。
1,悩みの種は何か?
2,それに対して、自分が出来る事は何か?(p64-)
上記のエピソードの経緯について書くと、1942年に上海にいたあるイギリス人が一部の資産を日本軍に報告しなかったことで軍人の怒りを買い(当時上海は日本占領下)、連行されるのではと怖れていたという話です。最終的には平然とした態度で出社した結果何事もなく終わったというオチであり、やったことも悩みを書き出して対策を練るというごく普通な事ではあります。
ただ、漠然とした不安を抱えたままだと仕事に集中できないのは勿論、変に考えこんで余計な対応をした結果かえって状況が悪化するなんて事もありえます。このケースだと軍人に疑われて最悪の結末を迎えていたかもしれません(逃亡や部屋にこもる、釈明するといった対応も考えていたと書いてあるが、逆に疑いを深くした可能性もある)。今自分が何に悩んでいる、ひっかかりがあるのかを整理するだけでも文字通り道は開けるきっかけになり得るという意味で、本章からも学びがありました。
「仕事の悩みを半減させる方法(5章、文庫版p69-)」
問題点は何か、問題の原因は何か、解決策は何個あってどのようなものか、望ましい解決策はどれか(p72抜粋)
4章と内容は被っている上、短いのでこれといって書く事はありませんが、問題点が何かを分析し解決策を考えた結果、営業成績が倍増したエピソードが書かれており、ただ努力するだけでなく状況を分析し、効率的に行動するのはやはり大事だと再認識させられます。
「心の中から悩みを追い出すには(6章、文庫版p78-)」
「惨めな気持ちになる秘訣は、自分が幸福か否かについて考える暇を持つ事だ」(p91)
この章で繰り返し述べられているのは「何か作業に熱中しろ(=悩む暇を無くせ)」という事です。これは実体験からも納得出来る事で、例えばこうしてブログを書いている最中は悩む事は無いですし、最近はやりませんがゲームをしている時でもそれに熱中している間は悩みませんでした。
という訳で、仕事でも趣味でも何かしら作業に集中(自然とできればベスト)することを心掛けていけば、そもそも悩む事自体減らせるのでやってみようという事です(どうしても悩みが消えないなら、前章のように書き出して整理するなどはっきり向き合った方が良い場合もある。ケースバイケース)。
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