「人生が楽になる 超シンプルなさとり方」第6章 感想

考察・感想(本など)
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 「人生が楽になる 超シンプルなさとり方(エックハルトトール著、飯田史彦訳。徳間書店)」の感想ないし考察です。

「感情の痛みを溶かす(6章)」

 本章ではペインボディという言葉が出てきます。体に積もった痛みやネガティブなエネルギーと表現されていますが、コンプレックスやトラウマ、こびりついた怒りや悲しみと言えば分かりやすいと思います。

 これが暴走するとどうなるかというといらだちや怒り、またはドラマを作らずにはいられない事、誰かを傷つけたい欲求になると書かれています。ほんの些細な発言でも怒りのスイッチがONになり、攻撃的になるという事です。ペインボディと一つになると加害者か被害者になる事を選ぶとも書かれています。そんな馬鹿なと思いますが、自分のコンプレックスを刺激された事や自分を否定されたときの事を考えればまあ理解できる話で、それに対して反撃したり泣き叫んだりしたりするというのはそこそこある話だと思います。

 解決方法ですが、さんざん言われているように「ペインボディがある事を自覚し、しっかり観察する」です。その時に過去の痛みを自分のアイデンティティにしていないかどうかに注意してみるとも書かれています。要は自分の事を「悲劇のヒーロ―・ヒロイン」と考えているとその通りの人生を歩む羽目になるという事でしょう。自分から不幸を望むというのは奇妙な話ですが、エゴは自分自身を定義できるものならば何だってよくそれは「被害者」や「敗者」である事でも構わないのだろうと思います。

 なお念のため書いておきますが、実際に被害にあったり悲しい目に合ったりしてもその時の気持ちや記憶自体を無理やり封じ込めろという意味では断じてありませんし、本書にも「ペインボディと闘ってそれを退治する事はできません」とあります。観察するだけで事足りると書いてありますが、実際その通りです。

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まとめ

・ペインボディとは「過去の何らかの経験による、その人の中で生き続けている過去」

・対策としては観察だけでOK。無理やり無くそうとしたり強がったりする必要はない。

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