「人生が楽になる 超シンプルなさとり方(エックハルトトール著、飯田史彦訳。徳間書店)」の感想ないし考察の第3回です。
3章の内容は本書の核となる内容だと思います。
3章「いまに在る生き方がさとりをひらく」
いまに在るための方法はシンプルで「思考を見張り、感情を感じ、反応を観察するだけ」となっています。評価を下す事は必要ありません(そこで過去や未来についてあれこれ分析を始めてしまうと思考の沼に嵌る。自己分析が必要な時もあるかもしれないが、その時は意識的である事と自虐や自賛に繋がらないよう注意する必要がある)。
本章では時間についても書かれていて、実用的な目的で時間を活用するのは決して悪い事ではなく、目標を定めどこに向かっているかを認識したうえで、今している行動にすべての意識を集中させている状態なら、いまに在るとしています。逆に将来の幸せや立派なアイデンティティを求めて、その未来に到達する事だけに執着しているのは、いまを踏み台にした生き方だとしています。本書、というか著者のエックハルト・トール氏が一貫して説いているのは「いまに在る」大切さでそこがぶれていない点を私は高く評価しています。
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いまに在る事を意識していてそれで何かが変わるのか?というのは正直湧いてくる疑問だと思いますが「状況を問題(敵)として扱わずに」「今出来る事を一つ一つ集中して行う」と出てくる結果も良くなると思います。
例えば、今私はこうしてブログを書いていますが「立派な記事を書いて大儲けしてやる!」みたいな認識のままダラダラ書いていてもその願いは多分叶いませんし、おそらく途中で放り投げるでしょう(ブログに限らないが「”理想と現実”のギャップを比べて凹む→全部投げ出す」という流れになるから)。一方でキーボードに打ち込む作業に意識を込めてブログを書くと、筆が自然と進み何より余計な事を考えずに済みます。また、理想の未来を変に保持していらないストレスを感じずに済むメリットもあります。
繰り返しになりますが、別に本書は目標など無意味と説きたいのではなく、目標を立てるのは別に構わないけど、今この瞬間の行動の積み重ねが結局大切になるという事を言いたいのだと思います。
※ただし、その目標がどんな動機から出たのかには気を付ける。本書を読み進める中で気づいたが、今まで持っていた自分の目標はほとんど不安や不満がベースだった。目標を立てるなら出来るだけ純粋にしたいと思っている事と具体的であることを意識した方が良いです。
最後に要点だけ箇条書きで述べると
・思考や感情を観察しよう(意識的で在ろう)
・「今この瞬間」している事に集中しよう
の2点で、まず日常生活の場面でこれらを実践する事を勧めます。
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