「道は開ける(D・カーネギー)」考察①

考察・感想(本など)
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 今回から「道は開ける(D・カーネギー著、香山晶訳、創元社。文庫版)」と言う本の要約と考察をしていきます。

 ざっと概要を説明するといわゆる自己啓発本で、悩みを解消する事に重きを置いている点が特徴です。著者のデール・カーネギー氏は「道は開ける」「人を動かす」といったベストセラーを生み出した事でも知られています。

 なお、考察に重きを置くため本の内容自体にはそこまで触れません。印象に残った箇所のみ引用する形とします(そもそも丸写しはNG)。ページ表記は文庫版のページです。

1章「今日一日の区切りで生きよ」

 章題にもあるように、テーマは今日一日に集中する事にあると説いています。最も印象に残ったのは

「賢者には毎日が新しい人生である(p22)」

という言葉とそのエピソード。話をかいつまんで書くと、夫に先立たれこれから家族をどう養うか、どう生活するかで悩んでいた女性が、ふと読んだこの言葉を車の窓ガラスに張り付けて生活していった結果、幸福になれたという話。

 過去や未来について良くも悪くも色々と思いを巡らせがちですが、結局のところ生きていると言えるのは「今この瞬間」だけであって、余計に考えこまずその日1日を懸命に生きるのは精神の安定を保つうえで大切な事だと思います(自分が悩んでいた時期は”未来への不安や過度な希望”や”ああしておけばという過去への後悔”で頭がいっぱいだった)。

 あとこのエピソードで地味に重要なのが「車の窓ガラスに張り付けた」点。大切な言葉でもついつい忘れがちになるので、いつも使うものに貼っておけば自然と意識できるためこの言葉でなくても結構使えるテクニックではないでしょうか。

 「昨日何をやったか、明日何をするか」という計画的に考える事は大切ですが、後悔やバラ色の未来を考えているだけでは逆にストレスになる(今は苦痛だから)ため、今日一日ひいては今この時に出来る事から始めるというのが結局一番大切で確実なんだろうと思います。

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